解散後のSMAP 脱アイドルでも安泰なのは中居正広ただ一人

先頃、NHKの籾井勝人会長(73)が定例会見で、年内解散が決定しているSMAPに対し、「紅白に出て欲しい。ジャニー喜多川社長と直接話し合いたい」と発言して話題を呼んだ。

 芸能関係者によれば、「会見やイベントはいかにリップサービスして大きく扱ってもらうかにある。手慣れた芸能人なら、タイトルになりそうな言葉まで考える」という時代。籾井会長がそこまで考えたかはともかく「SMAP紅白出場に向け会長が乗り出す」と大きな活字にすることには成功したが、ジャニー社長と旧知の仲ならともかく、出演交渉などしょせんは無理な話。失言の多い籾井会長の勇み足だった感は否めない。

 会長に出し抜かれた形になったが、「紅白」担当者にとってSMAP出場は視聴率を大きく左右する事案。出演交渉は加速するだろうが、すでに絆がなくなったグループ。「紅白」といえど、一夜だけの復活はないとの見方が強い。むしろ、最大関心事は今後の5人の活動にある。もともと、芸能界は個人活動の場。グループは個人になるためのプロセスに過ぎないが、これが簡単そうで難しい。

 80年代、絶大な人気を誇った“光GENJI”がいい例。解散後のメンバー7人は個人活動に転じたが、一線で活躍する人はいない。「グループ活動中、個人活動の準備ができていなかった」ことが要因と言われている。それを間近に見ていたのが後輩のSMAPだろう。同じテツは踏まない。SMAPは個人活動に重きを置いた。後に他のグループも個人活動が活発化。今やニュース番組のキャスターまで務める人もいる。